ANA株が気になっているけれど、「最近の株価が不安定で買うのが怖い…」「ANA株が向いているのか分からない…」と思っている方も多いと思います。
ANAは日本を代表する航空会社で、外部環境の影響をもっとも受けやすい業界でもあります。
そのため、“いつ買うのが正解なのか”が非常に分かりにくい銘柄 でもあります。
そこで本記事では、旅と投資の両方を軸にした視点で分かりやすく整理しました。
この記事を読んでわかること
・ANA株の過去の株価の推移と決算発表から分かること
・ANA株は危ないのか?
・ANA株の将来性(今後株価は上がるのか?)
・ANA株の買い時
・ANA株に投資するメリット/デメリット
・ANA株はどんな人に向いているのか?

きつねです!これまでに海外20か国、50以上の航空会社を利用してきた経験をもとに記事を執筆しています!


直近のANA株価・決算の確認
ANA株価の推移


直近1年間のANAの株価推移を見ると、上下に大きく触れながらほぼ横ばいで推移していることが分かります。
特に、2025年3月のアメリカ大統領トランプ氏による関税の発表を受けて、大きく下げました。
直近の決算のポイント


直近では、2025年10月に中間決算発表がありました。
特に注目されたのが以下の2点です。
2026年3月期第2四半期決算のポイント
●2026年3月期業績予想の上方修正
・【理由①】燃油市況が期初設定を下回ったため費用減少
・【理由②】為替の円高推移で費用減少
・【理由③】日本貨物航空の買収に伴う特別利益計上
●AirJapanブランドの休止とANAへのブランド統合


株価に影響した最近のニュース
ANA株は景気敏感株の1つです。
そのため、どのようなニュースが株価に影響を与えるのか把握しておくことが重要になります。
そこで、直近で株価に影響したニュースをまとめます。
自社株買い
2025年11月10日に発行済み株式の14.2%にあたる株式を自社株買いを決定しました。
自社株買いの発表後、大きく株価が上昇しました。
日中関係の緊張




いわゆる高市総理の発言を巡って、中国政府が日本への渡航自粛を要請する状況となっています。
北京や上海など中国の主要都市との便を多く運航するANAはこの影響を受けることが予想されます。
今後の状況の変化をチェックしていくことが重要です。


ANA株が「危ない」と言われる理由
ANA株は「危ない」「買わない方がいい」という声が出ることがあります。
その背景には、航空業界特有のリスクと、ANAの構造的な課題があります。
ここでは、投資家目線で見た“危ないと言われがちな4つの理由”を整理します。
コロナ禍で増えた借入金が依然として重い


ANAはコロナ禍で大量の資金調達を行い、有利子負債(借入)が急増しました。
有利子負債(借入)が急増した理由
・航空会社は固定費が大きい(機材、整備、人件費)
・国際線が止まると一気に業績が悪化する
➡生き残るために大きな借入金を抱えた
その結果、財務体質は回復傾向にあるものの、借入金の返済が中期的な負担になりやすい点は事実です。
円安・燃油価格上昇のダメージを受けやすい
ANAはドル建てコストが多いため、円安の影響がストレートに出ます。
円安のダメージを受ける費用
・航空燃料
・機体の購入費用
・海外での整備費用
・航空保険
これらが円安で割高になり、利益を圧迫しやすいのがANAの弱点です。
安全性投資・整備費用の増加が続いている
ANAは安全投資を強化しており、機体整備・部品交換・人員確保などのコストも増えています。
航空機材(特に787)の長期運用に伴い、整備費用が年々増えやすい時期に差し掛かっています。
短期的にはこれが利益を押し下げる要因になり、「業績が伸びにくい=危ない」と言われることがあります。
LCCや外資との競争が激化している


日本発着の国際線は再び競争が激しくなっています。
ANAにとっての強敵
・ZIPAIR(JALグループの国際線LCC)
・スクート、エアアジアをはじめとしたアジアのLCC
・中国系航空会社(南方、東方、国際)




これらのLCCや外資系が価格競争を仕掛けてくるため、
ANAの強みである“高価格帯サービス”がやや押されている側面があります。
ANA株が「危ない」と言われる理由は“短期リスクの高さ”
これらの要因が合わさることで、短期的にはボラティリティ(値動き)が大きい銘柄になりやすく、
「危ない」と語られやすくなっています。
ただし、これは短期的な話です。
中長期で見れば、後半で詳しく解説するとおり、成長ドライバーが多く、長期投資との相性は良い銘柄です。
ANA株の将来性|今後の株価はどうなる?
ANA株は、短期では値動きが荒く「危ない」と言われることもありますが、
中長期で見ると、上昇につながる要素が多い銘柄です。
ここでは、2〜3年先の“中期”、5〜10年先の“長期”に分けて、
ANA株の将来性を整理していきます。
中期で見た場合


ANA株の中期的な株価は、次の要素が中心になります。


長期で見た場合


ANA株の本質的な魅力は、実は「長期」にあります。
ANAは長距離路線(欧米・豪州)に強く、これから人口が増え続けるアジアをハブにした国際線ネットワークは競争力があります。
ANAの成長ドライバー(株価を押し上げる要因)
ANAの成長ドライバーは次の4点です。
これを踏まえて、株価が上昇する条件と株価が下落するリスク要因を次でまとめます。
株価が上昇する条件・下落するリスク要因
以上を踏まえると、ANA株は、「短期の値動き」ではなく、「長期の成長余力」で評価すべき銘柄」というのが結論です。
今はANA株の“買い時”なのか?
中長期的な目線では“買い場になりやすい”理由
ANA株は中長期では株価が伸びやすい構造があります。
指標から買い時か判断する
ANA株のPERを確認すると9.5倍です。
平均的なPERが15倍程度と言われている中で、9.5倍はかなり割安な状態です。
短期的には外部環境の不透明感が高いですが、中長期的な視点で見ると買い時である可能性があります。
ANA株に投資するメリット
国際線の比率が高く、成長余地が大きい


ANAの最大の強みは、国際線収益の比率がJALより高い点です。
国際線は国内線よりも単価(収益性)が高く、
需要回復の波に乗ると利益が大きく伸びる特徴があります。
マイル・ポイント事業が強く、収益が安定している
ANAは航空事業だけでなく、ANAカード・ANA Pay を中心とした非航空部門の成長が続いています。
これらの収入は景気に左右されにくく、航空事業の赤字を埋める役割も果たします。
長期投資で安定感を高める要因の一つです。



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プレミアム旅需要が拡大している
最近は、ビジネスクラスやプレミアムエコノミーなど“高品質な旅行”への需要が増えています。
ANAはもともとプレミアム需要に強く、
・フルフラットシート
・新型ビジネスクラス(THE Room)
・プレミアムエコノミーの充実
など、サービス面で世界的な評価を集めています。





国際線で使われている777-300ERのシートマップを見てみると、
2/3以上をファースト/ビジネス/プレエコが占めているのが分かるよ!
単価が高いため、利益が伸びやすいのが特徴です。
燃費効率の良い新型機材でコスト削減が進む


ANAは積極的に最新機材を導入しており、
・787
・A321neo
などにより、燃油コストの削減が長期的な利益改善につながりやすいです。
株主優待の利便性が高く、旅好きとの相性が良い
ANAの株主優待は、
・国内線大幅割引
・当日購入でも適用可能
など、旅好き・出張が多い人には特に使いやすい内容です。
ANA株に投資するデメリット
ANA株は中長期で魅力のある銘柄ですが、当然ながら「リスク」も存在します。
投資を判断するうえでは、メリットだけではなく、デメリット(弱点)を理解することが重要です。
ここでは、ANA株に特有のデメリットを整理します。
景気敏感株で、株価が大きく動きやすい
ANA株は景気やニュースの影響を受けやすい“景気敏感株”です。
影響を受けうる外部要因
・世界景気の減速
・世界情勢の悪化
・自然災害
・航空需要の変動
こうした外部要因で、株価が上下しやすい特徴があります。
短期で値動きが荒い=上昇局面も大きい分、下落局面を経験しやすい銘柄です。
国際線依存が高く、外部環境の影響が大きい
ANAはJALよりも国際線比率が高いため、変化を強く受けやすい構造になっています。
国際線比率が高いことによる影響
・為替
・燃油価格
特に円安は、航空燃料・国際線部品・機材調達などのドル建てコスト増に直結し、
短期の利益を圧迫しやすい点がデメリットです。
有利子負債が多く、返済負担が続く
これまで説明してきたように、コロナ禍で大規模な資金調達を行った結果、
有利子負債の水準が依然として高い状態です。
特に、近年の利上げによって、金利負担が増加しています。
利益の一部を返済に回す状況が当面続くということは頭に入れておいた方がいいでしょう。
競争激化で“高単価ビジネス”が圧迫される可能性
国際線・アジア路線では、中国系航空会社をはじめとしたアジア各国の航空会社との競争が年々激しくなっています。
こうした競争により、
・運賃の値下げ
・搭乗率の低下
が起きる可能性があり、ANAの収益構造が影響を受けるリスクがあります。
ANA株が向いていない人は?
ANA株は優待・ブランド力・安定性で人気がありますが、すべての人に向いているわけではありません。
次のタイプに該当する場合、別の銘柄や投資方法を選んだ方が満足度が高い可能性があります。
短期で大きく利益を狙いたい人
ANA株は「安定寄り」の大型株のため、数週間〜数ヶ月で急騰するタイプの銘柄ではありません。
そのため、
・短期で30%以上の利益を狙う
・イベント投資やテーマ株で短期的に大きく勝ちたい
こうした投資スタイルの場合、ボラティリティの小ささがデメリットになります。



アメリカのエヌビディア、日本のソフトバンクのように数週間で株価爆上げ!みたいなことを狙っている人には向いていないよ。
航空業界の先行きを不安視している人
ANAは超大手企業ではありますが、航空業界全体は外部環境の影響を強く受けます。
航空業界が受けるリスク
・原油価格の高騰
・円安の長期化
・世界情勢の悪化
・観光需要の不確実性
こうしたリスクを重く見ている場合、ANA株に“安心して投資する”のは難しいかもしれません。
ANA株はどんな人に向いている?
ANA株は短期で大きく利益を狙う銘柄ではありませんが、
強いブランド力や国際線の成長性があるため、条件が合う人にとっては魅力的な投資先になります。
ここでは、ANA株が特に向いている人の特徴を整理します。
JALよりも“国際線の成長性”に魅力を感じる人
JALと比較したときのANAの強さは次の3つです。
ANAの強さ
・国際線比率が高い
・欧米路線の強さ
・アジア路線のネットワーク拡大
そのため、次のように考える人にはANAの方が向いています。
ANAが大好きな人
株式投資とは、本質的にはその会社を応援する、その会社の将来に期待するということです。
そのため、ANAのことが好きな人にとって、ANA株の保有は非常に相性がよい選択です。
ANA株は株主優待で「安く飛行機に乗れる投資」であると同時に、
好きな航空会社を応援し続ける投資という側面もあります。



飛行機に乗ったときに流れている音楽、きめ細かいサービス、家族旅行の想い出・・・
これらのANAが創り出すワクワクで満たされている人には、単なる数字以上に “投資×体験” の満足度を得られると思うよ!
今後注視すべき指標|ANA株を判断するうえで重要な3つのポイント
ANA株は外部環境の影響を強く受ける業界のため、
株価を見る際は“先行指標”を押さえておくことが非常に大切です。
ここでは、今後ANA株を判断するうえで特に重要な3つの指標を紹介します。
原油価格(燃油コストの最重要要因)
航空会社の業績を最も左右するのは 燃油費(ジェット燃料の価格) です。
ANAの決算資料でも、燃油費は運航コストの大きな割合を占めています。
為替(特にドル円)
先ほども説明しましたが、航空業界にとって 円安はコスト増・日本人旅行需要の減少 という2つの面で影響します。
国内外の観光需要(インバウンドの動向)
航空株の最大の追い風は インバウンド需要の増加 です。
これらが強いと、ANAの国際線収益は大きく伸びる可能性があります。
ANA株を安く買う方法|買い時の見極め方
市場全体が下落している“リスクオフ局面”は買い場になりやすい
ANA株は、日経平均やTOPIXと連動しやすいため、市場全体が弱い時は 割安でANA株を買うことができるチャンス です。
特に以下のタイミングは狙い目です。
こうした時期は、短期的な売りに押されることが多く、ANAの業績や将来性は変わらないのにANA株も連れ安になりやすい構造があります。
決算発表後に“悪材料出尽くし”となった局面
ANA株には、「悪い決算→株価反応が軽い」というパターンがあります。
この場合、悪材料を市場がすでに織り込んでいる可能性が高く、
決算翌日〜1週間の安値は狙い目になることがあります。
まとめ|ANA株は“旅の価値を上げたい人”にこそ相性が良い投資


ANA株は、短期的に大きな利益を狙う銘柄ではありませんが、
「旅の時間を良くする投資」 という側面が非常に強い銘柄です。
ANA株が向いているタイプ
・年に1〜2回でもANAに乗る
・ANAのブランド・サービスが好き
・長期でコツコツ育てる投資スタイル
ANA株が向いていないタイプ
・短期で売買したい
・とにかく高配当株がいい
旅が好きで、航空会社が好きで、少しでもお得に空を楽しみたい——
そう思っている人にとって、ANA株は確かに価値のある選択肢になります。
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