ソウル行きの航空券を探していると、必ず目にするのが「大韓航空(Korean Air)」です。
韓国最大のフルサービスキャリアであり、世界中にネットワークを持つ一方で、
過去にはいくつかの事故報道があったことから「実際、安全なの?」と気になる人も多いのではないでしょうか。
本記事では、最新の機材導入・整備体制・運航実績などのデータをもとに、
「今の大韓航空がどれだけ安全なのか」を中立的に解説します。
あわせて、ZIPAIR・アシアナ航空との比較や、利用時に安心できるポイントも紹介します。

大韓航空とは?基本情報とソウル便の特徴
大韓航空の基本情報
大韓航空(Korean Air)は、韓国・ソウルを本拠地とする韓国最大の航空会社です。
設立は1946年。以来、70年以上にわたってアジアを代表するエアラインのひとつとして成長してきました。
アライアンスはスカイチーム(SkyTeam)に加盟しており、デルタ航空やエールフランスなどと提携しています。
世界130都市以上を結ぶネットワーク
大韓航空はアジアを中心に、北米・ヨーロッパ・オセアニアまで世界130都市以上へ就航。
その中でもソウル(仁川)をハブとして、東京・大阪・名古屋・福岡・札幌など
日本全国の主要都市から直行便を運航しています。
機材ラインナップとソウル便の特徴
大韓航空の機材は約150機。
最新のエアバスA321neoやボーイング787-9、B777-300ERなどを中心に運用されています。
特に日本路線には、燃費効率が高く揺れの少ないA321neoが順次投入されており、
機内の静粛性・安全性ともに評価が高まっています。
また、国際線・国内線ともに機材整備を自社で行う能力(MRO)を保有しており、
他社機体の整備も請け負うほどの技術水準を持っています。

サービス面でも堅実な評価
大韓航空のソウル線は短距離ながらも、以下のようなフルサービスを提供。
また、マイレージはスカイチーム系(デルタ、エールフランスなど)で貯まるため、
アメリカ路線やヨーロッパ路線との乗り継ぎ利用にも向いています。
安全性評価(AirlineRatings・IOSA・事故記録)
国際評価:AirlineRatings.comの安全性スコア7/7
大韓航空はAirlineRatings.com において 安全性スコア「7/7」 を獲得しています。
この満点評価は、以下のような項目をすべてクリアしていることを示しています:
・重大な致命事故が直近発生していないこと
・適切な監査に合格していること
・インシデントの数が抑えられていること
IOSA・その他国際基準の取得・運用
大韓航空はIATA(国際航空運送協会)が推奨するIOSA認証を取得しており、運航品質・安全監査において業界標準を満たしています。
さらに、運航データのモニタリングや事故リスクの分析体制も整備されており、国際基準を満たす体制が構築されています。
過去の事故・改善状況
韓国を代表するフルサービスキャリアである大韓航空でも過去には事故を起こしてしまっています。
1983年にはソ連領空に誤侵入し、戦闘機に撃墜され、搭乗者269名全員が犠牲となってしまいました。
また、1997年にはグアムの空港に着陸進入中に山腹へ衝突し、乗員・乗客228名が死亡しました。
これらを受けて、大韓航空は整備体制・乗務員教育・運航管理を抜本的に見直しました。
その結果、近年では致命的な事故が報告されておらず、国際監査への準拠・最新機材導入などを通じて、現在では高い安全基準を維持しています。

機材・整備・運航体制の現状
大韓航空は、これまでの安全性向上の取り組みに加えて、近年では「機材の更新」「整備・運航管理体制の強化」に積極的に投資を行っており、これが現在の信頼性の高さにつながっています。
新世代機材の導入と運航効率の向上
大韓航空は、特に日本・韓国間などの中短距離路線において、 A321neoやB787‑9などの次世代機材を導入しています。
このような新型機の導入によって、機材の平均年齢が若返っており、旧型機に比べて整備コストや運航トラブルのリスクが低くなっている点が評価できます。
さらに、機材運用の効率化・燃費改善・静粛性の向上も併せて進んでおり、利用者の快適性だけでなく「機体トラブル発生率の低下」という観点からも安全性が強化されています。
整備・点検体制の刷新
大韓航空は、ソウル・仁川国際空港近郊に新たなエンジン整備施設を建設中であり、これが整備能力と安全監査の両面で質を高めるものと期待されています。
また、現行運航機材に対しては24時間体制の点検を実施するハンガーを運用しており、離着陸ごとの機体状況確認・異常検知から修理指示までが体系的に組まれています。
こうした整備・点検体制の強化により、運航中の機材故障による遅延・欠航率の低下にも寄与しています。
デジタル技術と予知保全の活用
大韓航空は、航空機の運航・整備においてデジタル化も進めています。
たとえば、整備管理・運航モニタリングにおいて、エアバス社のデジタル運航・整備サービスを導入し、機体・エンジンの健康状態をリアルタイムに監視する体制を構築しています。
さらに、ボーイング社との予知保全協力により、整備サイクル最適化と故障予測モデルの運用にも取り組んでいます。
こうした取り組みによって、「発生してから修理」から「故障を予測して回避」への安全運航体制への転換が進んでいると言えます。

他社比較で見る大韓航空の立ち位置
航空会社の安全性を評価する際、単体のスコアだけでなく、他社との相対比較を見ることが大切です。
別の記事にて、ソウル便を運航するすべての航空会社の安全性ランキングを作成しています。
まとめ:大韓航空は信頼できるソウルまでの選択肢
過去には痛ましい事故を経験した大韓航空ですが、その教訓をもとに組織全体の安全文化を再構築し、
現在では AirlineRatings安全スコア7/7(満点) を獲得するまでに信頼を回復しています。
ソウル便を運航する航空会社の中でも、規模・実績・運航安定性のバランスが取れた航空会社と言えるでしょう。
関連記事:ソウル便を運航する航空会社の安全性を比較する



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