株式投資において、どの企業に投資するかは重要な判断です。
今回は、暮らしに欠かせない製品を数多く製造・販売するデクセリアルズについて、その将来性や競合環境、投資に関するリスクなどを解説します。
デクセリアルズの株式投資に興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
デクセリアルズとは?
デクセリアルズとはいったいどんな会社なのでしょうか。
一言で表すと、
です。
デクセリアルズの主力製品
具体的に、主力の製品を紹介すると下記の3つです。
これらの3つは世界シェアNo.1の製品です。
それぞれの製品について簡単に説明します。
・異方性導電膜とは?
⇒ディスプレイにおいて、画像を映し出すために必要不可欠な商品
・光学弾性樹脂とは?
⇒ディスプレイの視認性の向上や薄型化に必要不可欠な製品
・反射防止フィルムとは?
⇒ディスプレイの表面における反射を防ぐフィルム
日常生活であまり意識する部品ではありませんが、それだけなくてはならない製品として私たちの生活に溶け込んでいる製品と言えそうです。
デクセリアルズの強み
デクセリアルズの特徴としてもう1点挙げたいと思います。
具体的には、顧客と徹底的にコミュニケーションをとることで将来の課題を発見し、その課題を解決することができるような製品開発を行っているという点です。
化学系の会社は時代の流れとともにトレンドが大きく変わりますが、それに遅れることなくトレンドをつかむことは、今後ますます重要になってくるかもしれません。
現時点の株価
デクセリアルズの株価は2023年11月頭に大きく上昇し、そこからもみ合いの展開が続いています。
企業分析
各指標について数値の確認をしていきます。
四季報スコア
四季報スコアはこれまでは「3」と評価されていましたが、1つランクが上がり「4」となりました。
これは値上がりが「1」であったものが、「5」に大きくランクを上げたためです。
各指標についてのスコアは下記のとおりです。すべて5段階評価です。
成長性:5
収益性:5
安全性:3
規模 :3(前回確認時は「2」)
割安度:4
値上がり:5(前回確認時は「1」)
※四季報オンラインより
「成長性」「収益性」と「値上がり」が評価5を得ています。
さらに、値上がりは半年前には「1」だったのに対し、「5」に大幅に評価を上げています。
このことから、今は買いどきのタイミングということができるでしょう。
売上高の推移
決算期 | FY18 | FY19 | FY20 | FY21 | FY22 |
---|---|---|---|---|---|
売上高(百万円) | 60,580 | 57,830 | 65,830 | 95,712 | 106,167 |
FY20から一貫して上昇傾向が続いています。
なお、FY22は為替の影響で、売上見込みが下方修正されていますが、今期も前期より売り上げが増加する見込みです。
FY20からFY21にかけての上昇率がすさまじい勢いですが、今期の上昇率についても10%近く、売上高が堅調に伸びていることを表しています。
営業利益の推移
決算期 | FY18 | FY19 | FY20 | FY21 | FY22 |
---|---|---|---|---|---|
営業利益 | 3,724 | 4,617 | 11,339 | 22,642 | 32,288 |
FY20からFY21にかけて大きく上昇し、FY21からFY22にかけても上昇幅は減少しているものの継続して上昇しています。
上昇率は次の通りです。
売上高と同様に、FY20からFY21にかけて2倍近く大幅に上昇しています。
FY21からFY22についても42%とかなりいい数字となっています。
営業利益率
※日経新聞より
日本の平均的な営業利益率が5%程度なので、大幅に上回っています。
セグメント別に見ても、営業利益率が30%を下回っているものはなく、どの分野もしっかりと稼ぐことができていることが言えます。
予想PER
※日経新聞より
15倍が平均と言われているので、割安と言えそうです。
EPS(1株あたり当期純利益)
決算期 | FY18 | FY19 | FY20 | FY21 | FY22 |
---|---|---|---|---|---|
EPS | 37.73 | 45.05 | 87.6 | 274.61 | 350.62 |
EPSもFY18から一貫して上昇しており、特にFY21は大幅に上昇しています。
EPSは投資の神様、ウォーレン・バフェットも重要視する指標の1つのようです。この数値が上昇を続けているのは、一安心ですね。
自己資本比率
※日経新聞より
60%以上あるのが望ましいですが、50%以上あるとぼちぼち安心と言われているので、こちらも問題さそうです。
ROE(自己資本当期純利益率)
8.0以上は欲しいので、こちらも十分に条件を満たしています。
1株当たり配当金
決算期 | FY18 | FY19 | FY20 | FY21 | FY22 |
---|---|---|---|---|---|
1株配 | 34 | 34 | 44 | 60 | 65 |
1株当たり配当金は2019年から一貫して上昇しています。
売上高、営業利益も同様に上昇しているので、無理をして配当を出しているわけではなくその点も安心できます。
目標株価
目標株価はいろいろな機関で算出されていますのでいくつかピックアップします。
目標株価はプラスとマイナスどちらの算出結果もあります。
直近ではもみ合いの展開が続いていることから短期的な株価上下の動きがあることは見込まれますが、
先述の四季報の評価にもあったように、値上がりの評価が高まったことから、長期的に保有する方針はアリではないでしょうか。
企業の印象
その企業の株を購入するということは、その企業を応援するということになります。
ここまでは、数値をもとに分析をしてきましたが最後は応援したい企業かどうかをHPから確認していきます。
チェックするポイントは次の点です。
企業のチェックポイント | 判定 |
---|---|
HPの見やすさ | 〇 |
社長(代表)が顔を出しているか | 〇 |
決算説明会の様子 | ◎ |
決算説明会資料の見やすさ | 〇 |
結果、デクセリアルズの印象は次の通りです。
個人投資家向けのHPがまとまってあり、一通りの資料や企業の特徴を拝見することができました。
決算説明会の動画はもちろんのこと、個人投資家向けの会社説明会の動画も公開しており、その動画の印象もとてもよかったので◎にしました。
さらに動画だけではなくて、スライドに発表内容、質疑応答の内容を文字起こしした資料も公表されており、耳の不自由な方など、マイノリティの方への配慮も見られました。
おすすめの投資情報サイト
株式投資に興味はあるけれど、なかなか利益を出すことができていないという方に向けて、おすすめの情報サイトを特別にお伝えします。
利益を出すことができないのは、正しい情報を得ることができていないからかもしれません。
ぜひこの機会に検討してみてくださいね。
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まとめ
今回は銘柄分析としてデクセリアルズを取り上げました。
デクセリアルズの強みを活かして、売上高、営業利益などの経営財務指標が大きく上昇しており、今後に期待ができそうですね。
最後までご覧いただきありがとうございました!
※投資の最終判断はご自身でお願いいたします。